甘長ピーマンは、京野菜として親しまれている「伏見甘長とうがらし」に由来しています。トウガラシでも辛くないため「甘長ピーマン」と名づけられています。
長さ15センチ、太さ1.5センチと普通のピーマンと比べるとひょろりと細長く、シシトウを大きくしたような形をしています。実の中には細かい種が入っていますが、小さいためそのまま焼き物、炒め物、煮物などにも調理でき、ビールのおつまみとしても人気を集めています。味はピーマンよりも苦味や青臭さが少なく甘みがあり、ピーマンが苦手な方でもおいしくいただけます。
管内では、40年ほど前に導入され、海津市を中心にハウスと露地で栽培されています。5月上旬から10月上旬にかけて、京阪神市場、中京市場などに出荷されています。
資料:「平成21年度 JA全農岐阜 調べ」
海津市を中心に栽培されている甘長ピーマンですが、管内では安八郡安八町、輪之内町へ栽培が広がっています。平成18年には海津甘長ピーマン部会の安八・輪之内支部が設立するほど栽培人数が増えました。「にしみのブランド」として、産地の拡大、品質の向上、出荷体制の一層の整備を進めながら、需要が膨らむ甘長ピーマンの安定供給に努めています。
もともとは京野菜の「伏見甘長とうがらし」。収穫せずに、そのまま樹に生らしておくと赤い甘長ピーマンのできあがり。もちろん、緑色のものしか出荷はしませんが、「ピーマン」と思い込んでいるとビックリするかも。でも、赤くなっても辛くならないので、やっぱりピーマンなのかも?